ハンター・シリーズには個々のキャラクターを彩る様々な装備が登場します。そうでなくても、秘密組織のメンバーであるならば使いこなさなければならない装備はたくさんあります。ここでは、そのような追加装備について解説してきます。表記については「ガープス・ベーシック」の第8章を参照してください。なお、ハンターは分岐した文明レベル(487ページ)の装備であっても(文明レベルの合計値が大丈夫ならば)問題なく使うことができますが、そのような装備はハンター組織以外から入手することはできません。
専用銃(TL5):特優(オーダーメイド)の銃器に追加料金なしで付けられるオプションです。銃器の形状などを使い手に合わせることで、その人にとってのみ銃器の必要体力が−1され、更に 「専用銃との絆」 の特典でその銃に対してのみ<銃器>技能に+1の修正を得ることができます。専用銃の欠点は、失くしたときに代わりがない(非常に入手しにくい)ことと、持ち主の同定が非常に簡単になることでしょう! 専用銃の合法レベルは元となる銃器と同じです。 ゴム弾(TL7):暴徒を鎮圧するときなどに使われる弾丸です。ダメージと徹甲係数を1/5にします。「特殊攻撃」の「端数レベル」(80ページ)の要領であらかじめ減少後のダメージを決定してください。(例:通常の弾丸で2Dダメージを与える銃の場合、2/5=0.4=1−0.3×2なので、ゴム弾を使うと1D−2のダメージを与えます。)ダメージ型は「叩」に変更されますが、「突き飛ばし」(357ページ)を考えるときにはダメージを倍にして考えます。なお、TL(8+1)になると「突き飛ばし」の効果を重視したゴム弾が入手できるようになります。空気抵抗が大きくなるので射程は1/5になりますが、ダメージ量は通常の弾丸と変わりません! (徹甲係数は通常のゴム弾と変わらないので、実ダメージは期待しにくいでしょう。)通常のゴム弾は通常の弾丸の2倍、「突き飛ばし」の効果を重視したゴム弾は通常の弾丸の5倍の価格で入手できます。合法レベルはどちらも3です。 超ダマスクス鋼(TL(1+8)):小説ではハンター14号が開発した金属です。手持ち武器に使えば自動的に優(刃物なら特優)の品質となり、刃物ならばさらに徹甲係数(2)を与えます。(元から徹甲係数がある場合は徹甲係数が1段階上昇します。)また、通常の鋼の武器は超ダマスクス鋼の「振り」の攻撃を受けたとき、その品質に関わらず“安価”な武器として扱います。超ダマスクス鋼製の武器は通常の6倍の価格で入手できます。金属鎧(低い文明レベルのもののみ。高い文明レベルのものは複合素材とみなします。)に超ダマスクス鋼を使うと、重量を1/9にする、重量を1/3に、防護点を3倍にする、防護点を9倍にする、のいづれかの効果が得られます。超ダマスクス鋼製の金属鎧は、重量1/9のもので通常の3倍、重量1/3、防護点3倍のもので通常の10倍、防護点9倍のもので通常の30倍の価格で入手できます。超ダマスクス鋼製の装備の合法レベルは元となる装備と同じです。
以下の装備はハンターの任務遂行に絶対に欠かすことのできない装備で、基本的に非売品(合法レベルは3)です。(価格は修理にかかる費用の算出(458ページ)などのために付いていますが、ハンター組織から貸与される以外に手にすることはありません。)なお、以下の対華代能力シリーズ(Anti Kayo Force、AKF)には「時代を超越した装置」(452ページ)のルールを適用したTL8^のバージョンも存在します。 華代探知機(TL(8+1)^): 真城華代が使う性転換能力やその被害者を「嗅ぎ分ける」ことができます。<電子機器操作/センサー>+4判定に成功すると被害者の居場所が分かり、その目標に対する<足跡追跡>に+4、見つけるための知覚判定に+8のボーナスが与えられます。(これらの判定は修正なしの<兵士/ハンター>判定に置き換えることもできます。) 携帯型:10秒の分析で1人の被害者の位置を特定できます。電池($2)を2週間に1度交換する必要があります。0.07kg(TL8^では0.135kg(携帯電話ほどの大きさ))、$200(TL8^では$400、(電池は$4))です。 高性能型:携帯型より大きいですが、短い分析時間(3秒)で一度に10人の被害者の居場所を特定できます。携帯型と同じく2週間に1度電池($3)を交換する必要があります。1.4kg(TL8^では2.8kg)、$20000(TL8^では$40000、(電池は$6))です。 華代効果相殺機(TL(8+4)^): 至近距離から照射するとハンター能力と同様に真城華代の被害を「還元」することができる(ビーム)銃のような形をしたアイテムです。1分間かけて<電子機器操作/医療機器>ないし<兵士/ハンター>判定に成功する必要があり、30分の使用で電池($3)を交換しなければなりません。0.175kg(TL8^では2.8kg)、$1000(TL8^では$16000、(電池は$48))です。
野外用装備 暗視スコープ(TL7): 倍率4倍の望遠鏡で、暗いときには「暗視5レベル」を与えます。(10時間で電池を交換しなければなりません。)小銃などに取り付けることもでき、その場合狙撃時の正確さに+2し、暗いときには「暗視5レベル」を与えます。$4000、1kgです。 光触媒水筒(TL(8+1)): 1lまでの液体を入れておける透明な水筒で、光に当てると光触媒により中の液体に含まれる「不純物」が分解されます。$380、0.5kg(水で満たすと1.5kg)です。 水着(TL(8+1)):オーダーメイドのビキニ型(女性用ならば背中が大きく開いたホルターネック型にもできます。)水着です。水の抵抗を受けにくくなるように工夫されており、水中での移動力が同じときに、どちらが速く泳げるかを競う<水泳>の即決勝負(192ページ)に+1の修正があります。(ビキニ型でこの修正が得られるのがTL(8+1)の技術です。)それ以外は現在(TL8)の水着と全く同様ですが、防護点は一切ありません。女性用は$350、男性用は$100で、共に重量は無視できます。 電動スケートボード(TL(8+1)): 小説では30号が持っているのと同じようなスケートボードです。(ただしホバースカートの付いたかなり大き目のスケートボードになります。)乗り手の力を補助して乗り手の移動力と同じ移動力で移動できるほか、それだけでも移動力4で進むことが可能です。また、ホバーモードにすることもでき、その場合250kgまでの重量を平然と載せることができます(ホバーなので静かな水の上を進むこともできます。)が、30m以内で聴覚判定に成功すると音で存在がばれてしまいます。動力は太陽電池で発電した電気を内蔵の蓄電池に溜めて使っており、晴れた日に2時間蓄電モード(付属の太陽電池を広げるのでかなりの場所をとります。)にするごとに5時間動かすことができます。(ただしフル充電でも12時間までしか動きません。)$780、2.5kgです。 情報処理 超小型無線機(TL(8+1)): 使い勝手を無視して極限まで小型化、軽量化した無線機です。(親指の先ほどの大きさしかありません。)有効通信距離は600mで、標準で安全な暗号化通信機能が付いています。更に暗号の信頼度を上げる(TL8では解読不可能にする)することも可能ですが、それぞれに追加で$500必要になります。価格は$15、重量は無視でき、内蔵された蓄電池で48時間の通信が可能です。 ワープロソフト(TL(8+1)): ハンター組織内で流通している文書処理のソフトウェアです。(機密保持の為に独自の保存形式を持っています。)ほぼ完璧な音声入力システムと文章校正機能を備えており、<記録>技能に文書作成時は+1、校正時は+2の修正を与えます。ハンター組織内ではフリーウェアとして扱われていますが、リファレンスやヘルプファイルなどが全て知識がある人向けに作られているため、ソフトウェアのコピー、インストールと各種設定、使い方の把握で合計3回<コンピュータ操作>判定に成功しなければ使うことができません。機密保持の為にこのソフトウェアを外部に持ち出すことはできませんが、複雑さ(446ページ)は5なのでたとえ持ち出せたとしてもあまり意味がないでしょう。(現代のパーソナルコンピュータの複雑さは最大でも4です。) 薬剤、ドーピング 鎮痛剤(TL7): 成分は一般の鎮痛剤とほぼ同じですが、ハンター組織が独自に生産している鎮痛剤です。痛みによるペナルティーを、2錠で4時間の間−1、3錠で6時間の間−2します。(他の修正を全て適用した後で減らします。)これにより「背骨が悪い」や「慢性の痛み」のペナルティーをなくすこともできますが、その場合これらの特徴に「緩和条件(−60%)」の限定をかけなければなりません。なお、鎮痛剤を3錠以上呑んでもペナルティーの減少量や効果時間は増えませんが、(HP)錠以上を一度に呑むと深刻な肝障害(4Dの毒ダメージ)を起こします。鎮痛剤は錠剤のみで、水で呑まなければなりません。(効果が出るには少なくとも1分はかかるでしょう。)水なしや他の液体(特にアルコール)で鎮痛剤を呑むのは非常に危険で、鎮痛剤を過剰に服用した時と同様の肝障害(4Dの毒ダメージ)を起こします。100錠で$3、重量は無視できます。 学習促進剤(TL8): 似たような薬は民間にも存在しますが、ハンター組織は独自に開発したものを生産しています。学習促進剤が適切に投与されている間は、学習の効率が5割増しになります。(2時間の学習を3時間の学習とみなします。)学習促進剤には副作用として「移り気」や「放心」などを打ち消す効果(民間での使い方はこちらがメインです。)があるため、学習促進剤を使う場合はこれらの特徴に「緩和条件(−60%)」の限定をかけなければなりません。1週間分で$20、重量は無視できます。 血液ドーピング(TL8): 高価ですが、比較的副作用が少なく有用性が高いので重用するハンターも多いドーピングです。ハンター組織で血液ドーピングを受けると、その先1か月の間FPの上限値が+1されます。(これにより、通常のFPの上限を突破することもあります。)ちゃんとした管理(心臓発作等の副作用を起こさないように、血液ドーピングは1か月に1回しか受けることができません。)の下にある限り、血液ドーピングにはゲーム的な副作用が全くありません。1回の処置で$500(ハンター組織での価格)かかります。