GURPS ハンター・シリーズ α版

6:追加ルール


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0:はじめに

1:ハンター・シリーズの世界

2:ハンター・キャラクターのテンプレート

3:ハンター・キャラクターの作成

4:追加装備

5:シナリオの展開

6:追加ルール

6−1:ギャグ補正
6−2:神格と非神格
6−3:精神ダメージとストレス発散


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シナリオ/プレイレポート


6:追加ルール

 ハンター・シリーズには様々な「お約束」や独特の描写が存在します。ここでは、そのような状況を適切に再現するために「GURPS ハンター・シリーズ α版」で追加されるルールについて解説していきます。

6−1:ギャグ補正

 ハンター・シリーズはシェアード・ワールドである関係上、その描写に様々な幅ができます。(小説の多くでは「半殺し」という描写を用いていますが、真剣に命を懸けて戦う話や、派手にぶちのめされた相手がしばらくすると平然と立ち上がってくる話も少数ながら存在します。)

 この幅のある描写を1つのルールで再現するのは実質的に不可能です。そのため、GMはセッションの場面ごとに「ギャグ補正」を設定し、使うルールを変更することができます。(特にPCたちが「勝手に」動いている場合)プレイヤーの側から「ギャグ補正」の変更を提案することもできますが、最終的な決定権はGMにあります。

「ギャグ補正」の詳細

シリアス:真剣に命(や存在そのもの)をかけて戦う話で使います。ガープスの標準的なルールに、(確実にキャラクターが死ににくくなる)「最後の傷」(398ページ)のルールを導入します。

標準:標準的なハンター・シリーズの話で使います。キャラクターはよく「半殺し」にされますが、実際に死ぬことはありません。基本は「シリアス」の場合と同じですが、生死がかかった判定(致命傷(400ページ)を受けた時も含む)に限り、「成功を買う」(330ページ)のルールを使うことができるようになります。ボーナスCPがない場合は、ボーナスCPの「前借り」も可能です。もしGMが「ギャグ補正」を宣言し忘れている場合、「ギャグ補正」は「標準」だと考えてください。

お気楽:キャラクターがどんなに痛めつけられてもしばらくすると平然と立ち上がってくるような話で使います。「標準」のルールに「かすり傷」(395ページ)と「マンガ的爆発」(394ページ)のルールを追加します。(あくまでもギャグなので、派手に吹き飛ばされましょう。そのような雰囲気がないならば「ギャグ補正」を「標準」にするべきです。)ボーナスCPがない場合は、ボーナスCPの「前借り」も可能です。

6−2:神格と非神格

 ハンター・シリーズには非神格に対して圧倒的な力を持つ神格が登場します。これを小説の通りに再現しようとすると、キャラクターの能力(とCP総計)が凄まじいインフレーションを起こして管理しきれなくなります。そのため、「神格」(先述)を持つキャラクターは以下のルールを用いてその圧倒的な力を再現することができます。

  • 神格と非神格が戦う場合、非神格は「下っ端」(394ページ)であるものとして扱います。(非神格から見ると、1点でも神格からダメージを受けたらヒットポイントが0になって気絶することになります。)
  • 神格は戦闘の際に「無限の弾薬」(395ページ)と「TVアクション」(395ページ)のルールを使うことができます。原理的に他の神格に対してはこのルールを用いることはできませんが、神格は他の神格と戦闘をしないので問題はならないでしょう。
  • それでも神格の強さを再現しきれていないと思う場合、「神格」に「ダメージの影響を受けにくい/集合体」(68ページ)を追加して(その分「神格」の必要CPは増えます。この能力も神格(の攻撃)には効果がありませんが、神格は他の神格と戦闘をしないので限定(99ページ)にはなりません。)「マンガ的爆発」(394ページ)のルールをどんな時にでも適用できるようにしてください。
 神格は非神格に対して圧倒的な力を持っていますが、ルール上非神格が神格を倒すこともできるようになっていることに注意してください。なお、超神格(“真城”など)は、他の超神格でない神格を非神格であるかのようにあしらうことができます。

 PCに神格と非神格が混ざっているとバランスが非常にとりにくくなるので、神格のPCを使う場合は全員に「神格」を持たせ、CP総計を500CP程度(以上)に増やしてハイパワーなシナリオをやるべきでしょう。

6−3:精神ダメージとストレス発散

 ハンター・シリーズには最後にハンターが精神的なショックを受けて引き篭もる(やけ食いや蒸発、一人たそがれるという場合もあります)というパターンの話がよくあります。これは精神的なダメージを和らげるために行っているものと考えられます。また、ハンター・シリーズで精神的なショックを受ける引き金は「非常に些細なこと」であることが普通です。この状況を再現するには、以下のルールを用います。

 恐怖判定(340ページ)を行って失敗した場合、普通に恐怖表の効果を適用するのではなく、「精神ダメージを受ける」と宣言して適用する結果をそれ以上(ひどい結果になる方)の、癖(不利な特徴)を得るものにずらすことができます。この際、
ギャグ補正 が「シリアス」でないならば、癖(不利な特徴)を得る以外の効果は無視してかまいません。

 そうした場合、PCは落ち着いた時点(GMが判断します。)であらかじめ決めておいた「ショックを癒す」行動をずっと取らなければなりません。「ショックを癒す」行動は一人で行えるものなら何でもかまいませんが、それにより「学習による成長」(282ページ)の効果を受けることはありません。(「技能の維持」(283ページ)は可能です。)その代わり、毎日24時間の「集中訓練」(283ページ)を受けているのと同じ速度で恐怖効果で得た癖(不利な特徴)を「買い戻す」ことができます。(100時間の集中訓練が1CPに相当するので、4日「ショックを癒す」ごとに1CPと考えればいいでしょう。)なお、「ショックを癒す」行動で疲労困憊することは決してありませんが、ハンター組織は1D3+3日((1D÷2(端数切り上げ))+3日)でキャラクターを通常業務に「引きずり出し」ます。なお、ボーナスCP(472ページ)を使って癖(不利な特徴(の一部))を「買い戻す」ことで「ショックを癒す」行動をとる時間を減らすことは可能です。

 精神的な不利な特徴をえぐるような状況のために恐怖判定が求められた場合、対象は「精神ダメージを受ける」と宣言しなければなりません。


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